アスペがゆく

早く普通になりたい

アスペアラサー独身女がやってよかったこと

数年前、広汎性発達障害の診断を受けました。いわゆるアスペということです。

まともな交際歴なし、現在は友人もほぼなしという状態で孤独を極めております。唯一の人間関係は職場ですが、必要最低限の話しかせず、会議がないと一言も発さない日もあります。普通に楽しく人と話す、仲良くなるみたいなことがどうしても難しいのですよね。常に浮いています。

そんな私ですが、仕事にはあまり困らず、比較的順調にステップアップすることができています。社会人になったころは、すぐクビになるのではないかなどと本気で心配していたので、自分でも意外です。

暇なので独り言として、このような孤独を極めし浮遊系アスペが生活を守るためにやってよかったことを振り返ろうと思います。

  1. 受験勉強
     私はあまり偏差値の高くない高校から、そこそこの大学に進学しました。大学に進学してから非常に過ごしやすくなったのを覚えています。自分自身は何も変わっていないのですが、周りに合理的な考えを持つ人の割合が大幅に増えたため、変な人や困った人はスルーしてくれるようになりました。
     高校時代は、聞こえるように悪口を言われる、変なあだ名で呼ばれる、物を投げられるなど、よくからかわれていました。あからさまな身体的攻撃は受けませんでしたが、それなりに傷つき、毎日ビクビクして暮らしました。
     少し考えると、変わった人をからかうという行為は何の生産性もありません。刺激することで、急に刃物を持って暴れたり、火をつけたりするリスクこそあります。合理的な考え方を持っていれば、そんなことに時間を使いません。勉強なり、部活なり、友達と遊ぶなり、自分のためになることや後々本当にいい思い出になることに時間を使います。
     芸術やスポーツなど専門的な分野にいる人以外は、偏差値や受験勉強する力と合理的思考力はかなり相関性が高いように思います。大学は適当に偏差値で選び、何の思い入れもありませんでしたが、今となってはそれなりに勉強したうえで、自分がいける一番良い大学に進学して本当に良かったと思います。学歴云々の話ではありません。浮遊系アスペにとって、合理的思考が通った環境に身を置くことは、危険を回避するうえで非常に重要なことだと思います。
  2. 合理的思考が重視される職場を選ぶ
     1と全く同じです。職場においても、合理性が重視されることで、浮遊系アスペもいじめやあからさまな低評価を回避することができます。合理的に進めなければ完了しないような仕事が望ましいです。システムやAIの開発、データの解析業務などが当てはまると思います。コミュニケーションも必要ですが、楽しい会話や相手を気分良くさせるスキルより、問題を正しく理解する力や要件を正しく伝える力のほうがずっと重要です。合理的な行動をとらないといくら時間をかけても正しく動くシステムが出来上がらなかったり、意味のある分析結果を出せなかったりするからです。よって皆無駄ないじめをする余裕はないし、仕事に対して的を射た行動や発言をしていれば低評価をつけられることもありません。
     注意が必要なのは、学校のように学力が高い人が多い会社に行けばよいかというとそういうものでもなかったことです。同じ会社の中でも、それほど重要度や緊急度の高くない業務をしている部署では、まったりとした過ごし方をする人が多く、暇を持て余していることもあります。自ら仕事を作り出すほど仕事が好きな人は少ないですし、あまり大っぴらにサボることもできません。よって、空いた時間で雑談をし、輪に入れないものをいじめたり、コミュニケーション能力がないと言って低評価を付けられることがあります。
     体力・気力が相当弱っていない限り、重要で急ぎの仕事をなるべく多く抱えている部署やチーム、プロジェクトを選ぶことが結果として自分の身を守ることにつながっていると思います。
  3. お金払ってでもたまに人と話す
     仕事以外の話を全くしないとかもはや誰とも口を利かない日が続くと、急に誰かにたわいもない会話を振られたとき本当に何を話していいか分からなくなります。いくら合理的な思考を持った相手でもこれでは危険人物とみなされる可能性があり、得策ではありません。また知らず知らずのうちに精神的に病んでしまい、生活が脅かされる可能性も出てきます。誰かと会話するということは、生活や社会的な能力を保つ上でとても重要だということに気づきました。
     とはいえ、友人も交際相手もいませんから、お金など何らかの価値を提供してお話してくれる人を探すしかありません。マッサージ、英会話、ジム、少し高級なショップなど、それなりに時間をかけて接客してもらうことでかなりの効果を発揮します。精神的にも安定しますし、自然な話し方や会話の引き出しが身につく気がします。
     精神的に本当に落ち込んでいるときは、精神科で臨床心理士のカウンセリングをうけるのもありかなと思っています。何度か経験がありますが、落ち込んでいることを隠す必要がないので気楽でした。また、もう少し余裕ができれば、地域の花壇の整備など一定のコミュニケーションをとりつつ、体を動かせるボランティア活動をしたいと考えています。

以上、孤独な浮遊系アスペの世渡りTipsでした。